最賃の大幅引き上げ
2月10日北九州春闘共闘・地区労連は、小倉駅で最低賃金の大幅引き上げ宣伝行動に取り組みました。
1月21日、経営団体の日本経団連は、2025春闘の経営側の指針「経営労働政策特別委員会報告」を発表し、ベースアップを念頭に置いた検討を会員企業に求めました。
ただし、実質賃金のプラス化は、企業の賃上げだけでは困難とも書かれており、労働組合が要求に基きストライキなどで、たたかい要求前進を図る事が必要です。
全労連は、月額で3万2千円以上を求めていますが、経団連の報告は、1万8千円の要求も「きわめて高い水準」と難色を示しています。
くらせる最賃に
最低賃金の問題ですが、福岡県の最賃は、時間給992円です。この額で一日8時間、月21日、働いて17万円程度です。これでは安心して健康にくらせません。
福岡県労連の最低生計費の調査では、時間給で1500円は必要との結果が出ています。
この結果をもとに、春闘共闘は福岡労働局に時給1700円実現を求めています。
福岡の最低賃金引き上げについては、福岡県最低賃金審議会が決めますから、県への働きかけも重要です。徳島県では、県知事が審議会に対して、周辺の自治体に比べ最賃が低いことが、人口流失の一因になっていること、大幅に引き上げするために県として中小支援などの具体的な対策をすると表明して、全国50円の目安を大きく上回る84円に決めました。
労働者の声を
徳島県の最低賃金審査会が、この引き上げ額を打ち出すため、徳島労連は、昨年8月にあった最賃審議会で、徳島県の民間病院で働く大学卒業後4年目の看護師の意見陳述に取り組みました。
この看護師の方は、看護師として徳島で働いているが、同じ大学を卒業して、神戸や大阪で働く友人の話を聞くと、ボーナスを含む年収では、100万円以上の差がある、同じ命を救う仕事をしているのに、これだけ差があると、給料の良い都会で働く方がよっぽど親孝行になるのでは、と考えてしまう、と訴えました。
さらに徳島では、将来の労働者となる大学生の意見も聞く場を持っています。
意見を述べた大学生は、東京のような都市部と徳島のような地方とでは、最低賃金の地域間格差があり、その格差は広がっている。このような格差は、地方を進路として選ばれにくくなる。
自身の姉が関東圏で働いているが、その理由は希望する仕事がないことと賃金が少ないことと述べ卒業後に徳島に就職しようと考えたが、徳島では稼げないので徳島を出ていくのではないかと感じている、と最賃審議会で話したことも大きな見直しにつながっています。
福岡県の労働局にも深刻な労働者の実態を訴えることができる、意見陳述の場を求めていく運動も訴え9人の参加でビラは300枚配布しました。
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