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リスクの多い原子力発電、地球温暖化につながる火力発電から撤退し、再生可能エネルギーによる発電に転換することを求める要請書(九州電力あて)

リスクの多い原子力発電、地球温暖化につながる火力発電から撤退し、再生可能エネルギーによる発電に転換することを求める要請書(九州電力あて)

貴社におかれましては、安全・安定した電力の供給など豊かな住みよい街づくりのためにご尽力されていることに敬意を表します。

2019年2月貴社は「玄海原子力発電所2号機の廃止を決定しました。」と発表しました。しかし、内容を見てみると「原子力発電については、わが国のエネルギー基本計画においても「重要なベースロード電源」として位置づけられ、エネルギーセキュリティ面や地球温暖化対策面などで総合的に優れた電源であることから、安全・安心の確保を大前提として…」と述べ、到底市民の納得いくものではありません。

福島第一原発事故以降、節電の普及や新電力への乗り換え、再生可能エネルギーの急速な普及が始まり、今や原発に依存しなくて電力の確保ができることが証明されています。こうした状況の中、貴社は一昨年10月、太陽光など再生可能エネルギーの電力受け入れを一時的に遮断する「出力抑制」に踏み切りました。貴社池辺和弘社長は、「今後も年末年始や来春に実施する可能性がある」と発言しています。これは、遅れた発電設備である原子力発電を優遇するが為に、21世紀の貴重なエネルギー源である再生可能エネルギーの普及を阻む愚かな行為であると断ぜざるを得ません。

記録的な猛暑が続いた一昨年夏、エアコンなどの使用で電力需要が増加しても、太陽光発電など再生可能エネルギーによる発電により安定的に電力は供給されました。

こうした事実は、原発に頼らなくとも電力の安定供給が可能であることを示しています。

日本が世界に誇った原子炉プラントメーカー東芝、日立、三菱が相次いで原発輸出を断念しました。もはや原発はビジネスとして成立しない産業になっています。

貴社は、これまでの懇談の中で、原発による発電は、安全・低コストだと主張し電力の安定供給のためには、原発は必要だとの見解を示していましたが、再生可能エネルギーの発電単価は下がり続け、太陽光や陸上風力の単価は1KWアワー当たり2円~3円という水準です。国際再生可能エネルギー機関は、「再生可能エネルギーのコストは2020年までに化石燃料による発電費用の範囲内に収まるか、下回る。」と予想しています。世界は経済原理からも100%再生可能エネルギーに向かっており、日本だけが世界の潮流に残されているという現状です。

原発の特徴は、大出力でかつ短時間での出力調整が出来ないことです。このような原発をベース電源として位置づけている事に問題があり、原発優先のルールを改め、太陽光などの再生可能エネルギーを主力にしていく時期に来ていると考えています。

貴社としても再生可能エネルギー利用を促進する立場でやられているとは思いますが、玄海原発および川内原発を所有する貴社に対し下記の要望を行いますので、真摯に受け止めていただきご回答くださいますようお願い致します。

  1. リスクの多い原子力発電、地球温暖化につながる火力発電から撤退し、再生可能エネルギーによる発電に転換すること。

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