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川内原発の再稼働および再生可能エネルギー全量買取中断に反対する要請書

川内原発の再稼働および再生可能エネルギー全量買取中断に反対する要請書

九州電力(以下、貴社と記す)は、国民の過半数以上が原発の再稼働に反対している中川内原発、玄海原発を再稼働させようとしています。また、法律で定められた「再生可能エネルギー全量買い取り」についても、突然、一方的に新規の受付を中断しています。

2014年11月7日、鹿児島県議会で川内原発の「早期再稼働を求める陳情」が採択され、同日、伊藤知事は、「政府の再稼働方針を理解する」と川内原発の再稼働を容認しました。しかし、多くの鹿児島県民は未だ再稼働に同意はしていません。

日本火山学会は、火山噴火の余地はできないので原子力規制庁が定めた「火山影響評価ガイド」を見直すように提言しています。日本学術会議は、原発から出る「核のゴミ」の最終処分に関し、新たに生じる高レベル放射性廃棄物の対策があいまいなまま、原発を再稼働するのは「将来世代に対し無責任」とする報告書を正式に公表しました。また、再稼働の際に同意が必要な「地元」の範囲について、東京電力の姉川尚史常務は「原発の30キロ圏内の自治体の理解が無ければ、再稼働させるには十分ではない」と国会で答弁しています。また、川内原発再稼働について、原子力規制委員会が新規制基準「適合」と判断したその「審査書案」には1万7千件に及ぶ市民の意見が寄せられましたが、規制委員会はその意見に全く応えてはいません。そして貴社は多くの問題を置き去りにしたまま、川内原発を再稼働させようとしています。私たちは福島の事故を忘れたかのような川内原発の再稼働を許しません。

貴社は、2014年9月25日から、再生可能エネルギーの買い取りについて、新規契約の受付を一方的に中断しています。電気事業者は「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づき、管内の発電事業者が太陽光や風力などの自然エネルギーでつくった電気を買い取る事が義務付けられています。しかし貴社は、「現在の買い取りの申し込みがすべて発電すると太陽光・風力で約1,260万キロワットとなり、電気の使用が少ない春や秋などには供給が上回り需給バランスが崩れ、安定供給が出来ない」という理由から一方的に中断しているのです。この結果、企業や自治体など、新規に参入を予定していた業者に大きな影響を与えています。そして何よりもこの中断は「原発再稼働を前提にした自然エネルギーつぶし」と評価せざるを得ません。

以上述べた事実を踏まえ、私たちは貴社に対し、以下のように要請します。

  1. 火山噴火対策、住民避難対策、核のゴミ問題などを置き去りにした、川内原発再稼働計画を即時中止してください。
  2. 多くの関係者に損害を与えるおそれのある、再生可能エネルギーの買い取り中断を撤回し再開してください。

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