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2015年春闘・全労連統一要請書(北九州市あて)

2015年春闘・全労連統一要請書(北九州市あて)

貴職におかれましては、日頃から、国民・住民の雇用と仕事の安定、暮らしの向上のため、また公務、公務関連職場に働くすべての労働者の雇用・労働条件の向上にご尽力されていることと存じます。

さて、全国労働組合総連合(全労連)は、雇用の安定と賃金の改善、公務公共サービスと社会保障の拡充、中小企業経営の安定と地域経済振興、東日本大震災・福島原発事故からの被災者本位の復旧・復興をめざして春闘に取り組んでいます。

日本経済を不況から脱却させ、経済の好循環を実現するには、内需重視の景気対策が必要であり、賃金の引き上げが必要であることは、国をあげての共通認識となっています。しかし、政府による金融緩和や財政出動、経済団体への「賃金引上げ」要請にもかかわらず、賃金の改善は進んでいません。むしろ非正規雇用労働者が2,000万人を超えるまで拡大し、低賃金労働者の増加と消費税の増税や急激な円安による原材料費の高騰などによる物価上昇が実質賃金の低下に拍車をかける状況となっています。賃上げが実現しないため、消費支出の減少が続き、地域経済を疲弊させ、消費税の増税分を転嫁できない中小企業は相次いで経営困難に陥っています。一方で大企業の内部留保だけが増えつづけ、285兆円にも達しました。

政府は96兆3420億円の2015年度予算案を編成していますが、労働者・国民と中小企業には負担を押し付け、大企業負担は次々と軽減する中身が目白押しです。多国籍化する輸出大企業を優先する行政を転換し、社会保障の拡充と税による所得の再配分機能を強化し、中小企業への支援・振興策を強化し、労働者の賃金引き上げと雇用の安定が緊急に必要です。必要な財源は、内部留保をため続ける「カネ余り」の大企業に応分の負担を担わせることで確保すべきです。消費税の再増税、社会保障の改悪と負担増、TPPへの参加、労働法制の改悪などをやめ、働く者が安心して働き続けられる社会の構築が求められています。

全労連は、「まもろう憲法と暮らし ストップ暴走政治 実現しよう! 大幅賃上げと雇用の安定」を統一スローガンとして春闘に取り組んでいます。賃上げと安定雇用の創出はもとより、憲法をまもり、中小企業振興策の拡充、消費税増税と労働法制と社会保障改悪の阻止、多国籍企業の利益のために農林漁業や地域経済をつぶすTPP参加の阻止を求め、全国の仲間と様々な行動を展開しています。

今こそ、公務員労働者の使用者としての国・地方自治体の姿勢が問われています。貴職と全労連には、立場の違いはあるものの、公務員労働者の生活安定と国民・住民への公務・公共サービスの充実をめざす点では共通していると確信します。そのことから、下記要請に積極的に応えていただきますよう要請いたします。

  1. 対応する労働組合の春闘要求に対し誠意ある回答をいただくこと。
  2. 公契約法・公契約条例の制定について積極的な検討をいただくこと。
  3. 公務員賃金の社会的規範性や労働条件決定の仕組みが憲法上の課題であることを認識いただき、一方的な賃金制度改悪の検討は中止し、賃金の改善を行っていただくこと。
  4. 非正規職員や派遣労働者も含め、貴機関及び関連機関に働くすべての労働者の雇用安定に努力いただくこと。常勤職員と非常勤・嘱託職員の均等待遇を進めていただくこと。請負、委託、派遣等の労働者の労働条件について、常勤職員との均等待遇のために特段の対応をいただくこと。偽装請負などの違法な「雇用関係」をなくし、短期雇用をくり返す脱法行為は是正いただくこと。
  5. 恒常的な超過勤務の縮減、不払い・サービス残業の解消をはかっていただくこと。
  6. 公務員労働者の労働基本権の回復について、関係機関への働きかけを強めていただくこと。

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