貴職におかれましては、日頃より市民のために御尽力されていることに敬意を表
します。長引く深刻な不況により、地元建設業の仕事が激減し、そのうえ賃金単価の大幅引き下げ、不払いなどによる、転廃業、倒産が相次ぐなど地域の建設産業は大変苦しんでいます。
北九州市におかれては、発注者として元請け業者への適切な指導はされていることと思います。
しかし、元請け業者と下請け業者、またその孫請け業者の契約の現実は、「口約束」、「指値発注」、「契約書ができる前の工事着工」などが常態的に行われています。こうした状態をなくすためには、公共工事における「建設業界のルール」をつくることが建設産業の健全化と不正の排除につながると考えます。
また、住宅着工は低水準で推移しており、私たち中小零細建設業者は苦境に直面しています。先行き不透明感から、地域住民は、住宅新築はもちろん住宅リフォームなども控える現状にあります。
昨年3月に発生した「東日本大震災」や、今年7月に大きな被害をもたらした「北部九州豪雨」などの災害時における復旧・復興に力を発揮しているのは、その地域の風土事情をよく知る地元の建設業者です。地域の安全・安心、そして活性化のために、市内経済をささえる地元建設業者を守り健全化させることが必要と考えます。そのための「建設産業のルール」を確立するよう以下の要請をします。
- 建設不況打開、生活・福祉密着、地元優先発注など建設業の振興を図ってください。
- 「公契約条例」を制定し、適正な積算と予定価格、発注者として社会的責任を持つ入札・契約制度にしてください。また、国や県へ公契約制定の意見書など働きかけを行ってください。 地元建設業者への直接発注につながる「小規模工事登録制度」を創設してください。
- 地元建設業者への直接発注につながる「小規模工事登録制度」を創設してください。